ワイズ(旧トランスファーワイズ)は、海外から日本への送金にも利用できます。
両替レートに反映された上乗せ・下振れレートからくる為替手数料がないので、隠れコストがない透明な手数料体系が安心&好評です。
トランスファーワイズは、『ワイズ』になりました。
これは、送金(トランスファー)だけでなく、それ以上のサービスを提供しているという意味を込めての変更です。実際にワイズは、世界中で生活、仕事、旅行、ビジネスのために1000万人以上の人々が利用する国際アカウントを提供しています。
この記事では、「海外から日本への送金」という視点から、以下のことをご説明いたします。
本記事の内容
- なぜ「海外⇒日本」への海外送金の準備も大切なのか?
- ワイズで海外から日本へ送金するメリット
- ワイズで日本へ送金するときの留意点
本記事を書いた人
- 海外永住ビザを取得しての海外移住経験あり
- 移住や投資を通じて「日本⇒海外」の海外送金を経験
- 帰国後は「海外⇒日本」の海外送金を経験
- 仕事上も小さな会社のCFOとして多様な海外送金を経験
この記事を書いているこまちは、海外送金歴かれこれ20年。いろいろな海外送金を体験してきました。
当ウェブマガジンでは、海外送金・外貨両替・国際派のマネーに関する情報を、わかりやすくご紹介しています。
*当記事は、データの日付を個別に明記しているものを除いては、2021年3月時点での情報を参考にしています。各サービスのご利用にあたっては、必ず最新の情報をご確認ください。
*当記事は、主として個人が海外から日本へ送金する場合を対象としています。「日本から海外への送金」「法人の海外送金」については、以下の記事をご参照ください。
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【ワイズ(旧トランスファーワイズ)の海外送金】隠れ手数料なしが安心!
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ワイズ(旧トランスファーワイズ)の法人向け海外送金【中小企業におすすめ】
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「海外から日本への海外送金」の準備の重要性
最終的にはお金を日本に戻す可能性
海外赴任・海外留学で日本から海外へ移り住むときには、「日本から海外へどうやってお金を移すか?」という点に意識が向きます。海外投資で大きなお金を海外へ動かすときにも、「手数料を節約できる方法は何か?」という点に視点が向きます。
しかし、海外転勤や留学では、多くの場合に数年のうちには日本への帰国が前提ですし、海外就職や海外移住で長きにわたって海外に住む場合でも、長期的には一時的あるいは永久的に日本へ帰国するケースも少なくありません。
その場合には、「海外で稼いだ外貨を日本へ送る」ことが必要になります。
海外投資にいたっては、海外で再投資を繰り返す場合であっても、最終的には投資資金を回収して「海外の資金を日本へ送金して円へ戻す」というケースが多く想定されます。
海外在住となると利用できないサービスが多い
日本の銀行や送金サービスにおいては、「日本にいる間でないと口座やアカウントの開設ができないもの」「海外在住となるとアカウント閉鎖となるもの」「海外からはアカウント開設できないもの」など、海外在住者へのサービスに制限があるものが多くあります。
そのため、どういう人生プランであっても、日本にいる間に一定レベルの準備をして、将来的に日本に戻る可能性に備えておくことが大切になります。
「準備をしない」「自分には関係ない」ということで、本来なら支払う必要がない大きな手数料を払ってしまう状況を避けていきましょう。
当ウェブマガジンのこまちの場合も、オーストラリアの永住権を持っていましたが、帰国という選択をしました。そして、そのときには、ある程度まとまった金額を日本へ送金することになりました。
人生では、自分が「想定していなかった状況」が起こったり、「想像していなかった気持ち」へ変わったりするものですね。
「海外から日本への送金」は大きい金額の場合も多い
海外から日本への送金の場合、長期で海外にいたほどに、あるいは投資金額が大きかったほどに、送金する金額が大きくなります。
そのために、送金コストを節約する方法をとらないと、現地の金融機関に多額の送金手数料を支払ってしまうことになります。
海外の方が平均給料・時給が高いこともあって、最近ではワーキングホリデーでも、まとまった金額を日本へ戻す場合がありますね。
ワイズ(旧トランスファーワイズ)で海外から日本へ送金するメリット
為替レートは仲値で両替される
ワイズでは、外貨⇒円へ両替されるときにはその時点での仲値で両替されます。
為替レートを上乗せ・下振れさせることによる見えにくい為替手数料がかからず、隠れコストのない透明な手数料体系になっています。
合計の送金コストを理解する
下の表は、ワイズとオーストラリアの四大銀行のひとつであるANZ銀行を使って1万豪ドルを豪ドル⇒円にて日本へ送金する場合の比較シュミレーションの例です。
銀行では、表面的には送金手数料がかからなくても、実際には両替レートに手数料を反映されていることがわかります。(下記はシュミレーションにすぎないので、細かい数字よりも、全般的な傾向を把握するための参考として捉えてください。通貨や金額によっては、違う結果となる場合もあることにもご留意ください。)
【ワイズとANZ銀行の比較例:1万豪ドルを豪ドル⇒円で日本へ送金】*
ワイズ | ANZ銀行 | |
送金額 | 10,000AUD | 10,000AUD |
送金手数料 | 67AUD *1 | 0AUD *2 |
送金できる金額(両替額) | 9,933AUD | 10,000AUD |
両替レート | 80 | 77.5 *3 |
受取人の受取額 | 794,640円 | 775,000円 |
為替手数料 | 0円 | 25,000円 *4 |
手数料合計 *6 | 5,360円 | 25,000円 |
公式ウェブマガジン | ワイズの 海外送金 |
ANZ銀行の 海外送金 |
*:仲値で1豪ドル=80円の場合の比較例。振込手数料、中継銀行手数料・受取手数料を無視。四捨五入して計算。
*1: ワイズの手数料計算ツールより(銀行振込で入金する場合)
*2: 10,000AUD以上を外貨送金の場合は手数料0 ANZ BankのInternational Money Transferより(Internet Bankingの場合)
*3: 海外送金にかかる手数料を比較により推定
*4: 10,000 x 77.5 - 10,000 x 80 = = -25,000円
上記の例から、一見すると(狭義の)送金手数料が安いANZ銀行のほうが手数料の安い送金方法のように見えますが、両替レートが下振れしており、受取人が受け取れる金額が小さくなっています。
つまり、総額の送金コストの把握には、表面的な送金手数料の比較ではなく、両替レートを下振れさせて受取り額を小さくしている為替手数料の理解が重要であることがわかります。
大切な資金を賢く使うためには、隠れ手数料を含めた手数料合計で比較するという視点をもつようにしたいですね。
海外の銀行からの送金に注意!
上記の例で見たとおり、海外の銀行で「外貨から円への両替」して日本へ送金する場合、表面的な(狭義の)送金手数料は安くても、両替時のレートに手数料を反映させている場合が一般的です。
たとえば、上記の例では、本来なら「1豪ドル=80円」のところ、80円ではなく77.5円が両替レートとして使われることで、両替後の日本円の金額が少なくなります。80円での両替された場合と77.5円で両替された場合の差額分が銀行の手数料(為替手数料)となります。
しかし、この差額分の金額は、はっきりと「手数料」英語では"Money Transfer Fees"などと呼ばれています)と呼ばれていないので、わかりづらい隠れコストになっています。
上記は豪ドルの例でしたが、マイナーな通貨になるほど「両替レートに手数料が大きく反映」されて、驚くほどの為替手数料となる場合があるので、注意が必要です。
手数料体系がわかりやすい
ワイズの手数料は、手数用計算ツール手数料計算ツールで通貨と金額、そしてワイズへの入金方法を選べば、詳しい手数料金額を確認することができます。
上記で説明したように、ワイズは仲値で両替されるので、為替手数料はかかりません。手数料は、基本的に手数料計算ツールで計算される金額のみとなっています。
日本でもサービスを提供している
ワイズは、グローバルなサービスなので、日本へ帰国したあとも、継続して利用できます。
元々はイギリス発祥のサービスですが、日本においても、日本に子会社をつくり、資金移動事業者として免許をとり、日本語でのサービスを提供しています。
海外から日本への送金時には、万が一のときに、日本に実体のある企業であるという点が安心です。
ワイズでは、一回ごとの海外送金サービスに加えて、マルチカレンシー口座のサービスも提供しています。
- 以前は一部の海外地域のみで利用が可能だったマルチカレンシー口座も、今では日本を含めて広い地域で利用可能となっています。
- マルチカレンシー口座では、銀行口座ではありませんが、日本円を含めた50以上の通貨を保管して、いつでも仲値の為替レート(本当の為替レート)を使って、それらの通貨間で両替することができます。
- さらにワイズカード(Wise card)で、海外旅行、海外居住、海外オンラインショッピングなどの際に、マルチカレンシー口座にある資金を使って決済することが可能です。国際派ライフにとても便利です。
- マルチカレンシー口座の登録料、維持費は無料です。
- 米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、シンガポールドル、カナダドル、ハンガリーフォリント、トルコリラについては、専用の口座番号・銀行口座情報が発行されます。したがって、これらの通貨では、送金人から銀行口座情報を使って資金を受け取ることも可能です。
ワイズのアカウント開設については、スマホでもPCでも、公式サイトのトップページの右上にある「会員登録」から手続きをすることができます。
ワイズ(旧トランスファーワイズ)で海外から日本へ送金するときの留意点
海外から日本への送金にとても便利なワイズですが、利用にあたっていくつか留意しておきたい点があります。
送金宛先は銀行口座のみ
日本での送金宛先は銀行口座のみです。証券口座やFX口座等への送金はできません。
追加の本人確認が必要となる場合がある
海外から日本へ送金の場合、送金元の国での追加の本人確認(社会保障番号、納税者番号など)が必要となる場合があります。
100万円を超える送金の場合はSWIFTでの送金
1回の送金が100万円を超える場合には、SWIFTで送金されて追加の手数料が発生します。(SWIFTとは、海外送金で利用される国際通信手段のことで、銀行送金では一般的に「SWIFT」が使われます。)
追加の手数料の詳細については、以下のページで説明がされていますので、参考にしてください。
その他、海外から日本への送金に関しては、下記のヘルプページの「日本・円(JPY)へ送金する」の部分にある説明が参考になります。
手数料は金額に比例
透明でわかりやすい手数料体系ですが、基本的にワイズの手数料は送金額に比例します。
そのため、金額が大きな送金になってくると、送金手数料もそれにつれて増える点を理解しておきましょう。
FX口座を利用した両替
まとまった資金を海外から日本へ送金する場合には、銀行を利用して「外貨のまま日本へ送金」することも選択肢となるでしょう。
ただし、この場合に、日本の銀行で「外貨⇒日本円」へ両替をすると、海外の銀行と同様に、両替レートに手数料が反映された下振れレートが使われて、受取額がぐっと減ってしまいます。
両替コストを節約する方法として、「FX口座を利用して両替する方法」があります。
両替する金額が大きいほど、節約できる金額も大きくなるので、利用できる状況であれば検討に値します。この方法の詳細については、以下の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
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セントラル短資FXで外貨を円へ両替【海外から日本への送金後に両替する】
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まとめ
上記で見たとおり、ワイズは日本から海外への送金も便利ですが、海外から日本への送金でも頼りになります。
グローバルな送金サービスで、日本で日本語のサービスを提供しているサービスは限られるので、海外から日本への送金を考える場合には、ワイズを第一の選択肢として検討するとよいでしょう。