海外旅行・海外滞在にあたって、「新たにクレジットカードを作りたい」という場合も多いでしょう。
そんな場合におすすめしたいのは、年会費無料のクレジットカードです。
この記事では、「海外滞在」「海外利用」という視点で、以下のことをご説明します。
本記事の内容
- 年会費無料のクレジットカードのメリット
- 年会費無料のクレジットカードを選ぶポイント
- 年会費無料無料のカード3選と比較
- 3つのおすすめカードの特徴
本記事を書いた人
- 海外永住ビザを取得しての海外移住経験あり
- 移住や投資を通じて「日本⇒海外」の海外送金を経験
- 帰国後は「海外⇒日本」の海外送金を経験
- 仕事上も小さな会社のCFOとして多様な海外送金を経験
この記事を書いているマリーは、海外送金歴かれこれ20年。いろいろな海外送金を体験してきました。
当ウェブマガジンでは、海外送金・外貨両替・国際派のマネーに関する情報を、わかりやすくご紹介しています。
当記事では、「海外滞在での利用におすすめの年会費無料のクレジットカード」を詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
*当記事は、データの日付を個別に明記しているものを除いては、2020年9月時点での情報を参考にしています。各サービスのご利用にあたっては、必ず最新の情報をご確認ください。
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海外長期利用・海外滞在という視点で年会費無料カードがおすすめの理由
海外長期旅行はもちろん、特に留学や海外勤務・ロングステイなどで長期の海外滞在を予定しているのであれば、年会費無料のクレジットカードを持っていると安心です。
年会費無料カードおすすめ理由
さまざまな付帯サービス(保険やポイント):海外旅行保険やショッピングポイントなど、各種サービスを年会費無料でも利用できます。
将来の予定が流動的であっても対応しやすい:留学や赴任の期間が延びても、年会費無料のカードであれば会費の心配がありません。
一時帰国時・帰国時にクレジットカードがあれば安心:一時帰国中や帰国後には、日本でいろいろな買い物をすることになります。その際に、日本円のクレジットカードをすぐに使える状況であるのは、安心のひとつとなります。
長期の海外滞在で日本の非居住者となる場合には、クレジットカードの引き落とし口座として、非居住者となっても使える銀行口座を準備しておくようにしましょう。
非居住者になっても使える銀行口座については、以下の記事を参考にしてくださいね。
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【非居住者でも使える国内銀行口座4選】海外赴任/留学/移住予定なら準備しておこう
続きを見る
海外へ長期で行くならば、万が一に備えて、複数のクレジットカードを用意するのがおすすめです。年会費無料のカードであれば、追加コストなしに持つことができますね。
いずれにしても、スケジュールに十分な余裕をもって、退職したり住所変更したりする前にカード申し込みの手続きをしておきましょう。
年会費無料のクレジットカードを選ぶポイント
海外利用という視点で考えるとき、年会費無料のクレジットカードにあたって、いくつかの重要ポイントがあります。
カードに付帯する海外旅行保険の内容
クレジットカード付帯の保険を「海外旅行保険として利用」あるいは「別途入っている保険の保険金を加算するものとして使う」場合に、カードに付いている海外旅行保険の内容がとても重要になってきます。
この場合に理解しておきたいのは以下の2点です。
- 死亡後遺障害保険金: 複数のクレジットカードや別にのある海外旅行保険に入っていた場合、傷害死亡・後遺障害保険金の最高保険金額が限度となります。複数入っていても、同じ個人として入っている保険の保険金額は合算されません。
- 死亡後遺障害保険金以外の保険金: 複数のクレジットカードや別にのある海外旅行保険に入っていた場合、それぞれの保険金額は合算されます。支払われる保険金は損害額が上限となって、認められた保険金が各保険会社に按分されます。
つまり、新たにつくる年会費無料のクレジットカードに、死亡後遺障害保険金以外の保険金があれば、既存の保険金に加算されて保険金を補強することが可能になります。
カード独自の特徴の必要性
年会費無料クレジットカードでも、カードによって「家族カードの対応あるなし」「海外旅行傷害保険のあるなし」「国際提携ブランドの種類」など、特徴が異なります。
そのカードならではの特徴が「自分が必要とするものであるか」じっくり見極めましょう。
ポイントのパーセンテージ率
各クレジットカードは、利用額に応じてポイントが付くのが一般的です。
予備のカードとしての目的であれば、カードを利用する金額は小さいはずなので、ポイント率はあまり関係ありません。
しかし、このカードを海外でメインのカードとして使う予定があるのであれば、ポイントは「海外利用の事務手数料を一部相殺するもの」と捉えることができます。ポイントのパーセンテージ率を確認しましょう。
楽天カード・エポスカード・イオンカードの比較
ここでは、代表的な年会費無料のクレジットカードのなかから、エポスカード、楽天カード、イオンカードを取り上げました。
それぞれ特長がありますので、3つのカードのサービス内容を、表にまとめてみました。
【年会費無料クレジットカードの特徴の比較】*
エポスカード![]() |
楽天カード![]() |
イオンカード(WAON一体型)![]() イオンカードセレクト ![]() |
|
年会費 |
永年無料 | 永年無料 | 永年無料 |
国際ブランド |
Visa | Visa, Master, JCB, Amex | Visa, Master, JCB |
海外ショッピング手数料 |
Visa 1.63% | Visa・Master 1.63% JCB 1.60% Amex 2.0% |
Visa・Master ・JCB 1.60% |
海外キャッシング ATM使用料 |
税込110円(1万円以下) 税込220円(1万円超) |
税込110円(1万円以下) 税込220円(1万円超) |
税込110円(1万円以下) 税込220円(1万円超) |
キャッシング利率 | 実質年率18% | 実質年率18% | 実質年率7.8%~18% |
ポイント |
0.5%相当(200円ごとに1ポイント) 各種ポイント加算2~30倍あり |
1%相当(100円ごとに1ポイント) 楽天市場はポイント4倍 |
0.5%相当(200円ごとに1ポイント) イオングループの対象店舗はポイント2倍 |
海外旅行保険 |
自動付帯 | 利用付帯 | なし |
・死亡後遺障害 |
最高500万円 | 最高2,000万円 | - |
・傷害治療費用 |
最高200万円 | 最高200万円 | - |
・疾病治療費用 |
最高270万円 | 最高200万円 | - |
・賠償責任 |
最高2,000万円 | 最高2,000万円 | - |
・携行品損害 |
最高20万円(免責3千円) | 最高20万円(免責3千円) | - |
・救援者費用 |
最高100万円 | 最高200万円 | - |
その他 |
入会時ポイントプレセント あんしんサービス 家族カードはない |
入会時ポイントプレセント 非接触決済対応(Visa/Master) カード盗難保険 楽天Edy、楽天ポイント 家族カードも会費無料 |
入会時ポイントプレセント 非接触決済対応(Visa) カード盗難保険 家族カードも会費無料 Visaタッチ決済を搭載 |
*: 変更になる場合があるので、必ず最新の情報でご確認ください。
次のコーナーでは、この3つのカードの詳細を見ていきましょう。
年会費無料のクレジットカード3選
エポスカード
【エポスカード】 は、旅行・グルメに便利に使える年会費永久無料のカードです。
年会費無料にもかかわらず、海外旅行保険が自動付帯しているところが、大きな特長となっています。海外旅行・海外出張・海外長期滞在など国際派ライフスタイルの方は、持っていて安心の一枚です。
エポスカードの主なメリット
海外旅行傷害保険が自動付帯:年会費が無料なのに、自動で海外旅行傷害保険が付いています。
特に、疾病治療費用の補償については最高270万円となっており、これは他の無料のクレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険と比較して厚い補償になっています。
全国の飲食店やチケット優待があります。海外利用だけでなく国内利用でもお得なチャンスがたくさんあります。
新規入会&利用でポイント:ネット・アプリからの申込みで、エポスポイントのプレゼントがあります。

留意点としては、以下の3点が考えられます。
- 死亡後遺障害の補償は最高500万円です。別途、海外旅行保険に入るか、死亡後遺障害補償が高い他のクレジットカードを持つかなど、検討をしましょう。
- 国際提携ブランドはVisaカードのみです。
- 年会費無料のカードに直接紐づく家族カードはありません。

公式ページ:エポスカード
楽天カード
楽天カードは、楽天カードのなかの最もベーシックなカードです。
年会費のことを気にせずに、長期にわたって保有し、国内利用・海外利用含めてメインのクレジットカードにもなり得ます。楽天グループのさまざまなサービスを利用するのにも便利でお得な1枚です。
楽天カードの主なメリット
無料のクレジットカードとしては海外旅行保険の内容が充実:死亡後遺障害が最高2,000万円、賠償責任保険が最高2,000万円、救援者費用が最高200万円など、無料のクレジットカードとしては充実した補償内容になっています。保険が適用となる利用条件を満たしていれば、家族カードを持っている同伴者にも保険が適用される点もメリットです。
(ただし、後述するように利用付帯であることに注意が必要です。)
VisaはVisaタッチ決済、Mastercardはコンタクトレス決済に対応しており、対応している端末にピッとかざすだけで支払いができます。非接触決済は、海外では幅広く利用されています。
ポイントを貯めやすい:
通常のポイント還元率1%に加えて、楽天トラベル2倍、楽天市場4倍など、ポイントを貯めやすくなっています。
家族カードも年会費無料:
家族カードも年会費が永年無料なので、安心です。
新規入会&利用でポイント:
新規にカード入会&利用で、楽天ポイントがもらえます。

留意点としては、保険の利用付帯をきちんと理解しておく必要がある点です。
- 出国前にカード決済の条件を満たしている必要があります。自動で保険が付帯するわけではない点に注意が必要です。
- 必ず最新の情報を確認して、きちんと保険適用となる条件を理解して利用するようにしましょう。

公式ページ:楽天カード
イオンカード
数多くのイオンカードのなかで、イオンカード(WAON一体型)とイオンカードセレクト
は、最も人気のあるものです。

イオンカードの主なメリット
Visaタッチ決済に対応:
対応している端末にピッとかざすだけで支払いができます。
Visa/Master/JCBともに、海外利用の手数料率は1.60%となっており、他の年会費無料のカードと比べてやや割安の設定です。
家族カードも年会費無料:
家族カードを作れるので安心です。
イオングループの対象店舗では各種の特典が充実:
イオングループの対象店舗では、200円ごとに2ポイントのときめきポイントがつきます。そのほかにも、毎月の特定日に5%引きとなるお買い物感謝デーなど、各種の特典があります。
新規入会やクレジット払い利用のキャンペーンでポイントが獲得できます
留意点としては、WAON一体型とセレクトでは、下記の通りに特徴が異なります。
- イオンカード(WAON一体型)
は、イオン銀行以外の口座からの引き落としも可能です。既に持っている銀行口座をそのまま利用できます。
- イオンカードセレクト
は、クレジットカード、キャッシュカード、電子マネーが一体になった便利なカードです。(口座引き落としはイオン銀行の口座になりますので、イオン銀行に口座がない場合には、同時に開設が必要になります。)
また、イオンカードには、カードに付帯している旅行保険はありません。

入会時のキャンペーンをうまく利用して、お得にポイントをゲットしましょう。
まとめ:目的に応じて早めに準備!
「海外に持っていく」という視点で年会費無料のクレジットカードを考えると、その目的によって選ぶカードが決まります。自分が「年会費無料のカードに何を求めるか?」を考えてみてくださいね。
どうしても迷った場合には、複数のカードを申込みするのも一案です。ただし、カードを持てば、カードの管理をきちんとする必要がありますから、自分が必要とするカードをきちんと選ぶ目を持って検討しましょう。
当記事が、年会費無料のクレジットカード選びの参考になれば幸いです!
こんな方におすすめ
- 海外旅行保険の「自動付帯」が希望なら「エポスカード」
- スタンダードな一枚が希望なら「楽天カード
」
- 海外での少額決済に使いたいなら「イオンカード(WAON一体型)」「イオンカードセレクト」